ツヴィリング雅シリーズの中から牛刀をご紹介します。
名前に雅とあるように、メイドインジャパンの岐阜県関市産です。
岐阜県関市といえば刀鍛冶が有名ですが、その刃物を作る技術とドイツの老舗メーカーのデザイン設計力が融合した一品となっています。
ただ、ツヴィリングの包丁は高価なのでなかなか手軽には手を出しづらいですよね。
ツヴィリングの包丁ってどこがいいの?
切れ味はいいの?
手入れや研ぎ方を知りたい
と思っている方も多いのではないでしょうか?
そこで、ツヴィリングの包丁を3年以上使用してきた私が、
- ツヴィリングの包丁の切れ味
- ツヴィリングの包丁の研ぎ方や手入れ方法
- ツヴィリングの包丁のメリットとデメリット
を紹介しようと思います。
それでは、ツヴィリングの包丁、雅シリーズから牛刀を紹介していきます。
実際の画像や、使用しての感想など踏まえ、メリット・デメリットについてもお伝えしていきます。
contents
包丁の種類
まずはツヴィリング雅 牛刀を紹介する前に、牛刀とは何なのか包丁の種類をご紹介します。
実は包丁には、種類や材質が色々あって、その違いによって向いている食材や使用方法が異なってきます。
普段使いする予定だったのに、魚をさばく包丁を買ってしまった。
メンテナンスの少ない包丁がよかったのに、すぐ錆びてしまう。
といった問題が発生する前に、包丁の種類を把握しておきましょう。
これを理解することで、よりツヴィリング雅 牛刀の良さがわかると思います。
種類(形状)
よく馴染みのある包丁の名前に、「三徳包丁」がありますよね。
その他にも、「菜切包丁」「柳刃包丁」「出刃包丁」「牛刀包丁」「ペティナイフ」などたくさんあります。
これらは、用途に合わせてかたどられた包丁のスタイルです。
何を切るのか、硬さはどうか、刃を入れる角度など様々な要素を鑑みて、設計されています。
- 三徳包丁:肉・魚・野菜と万能
- 菜切包丁:野菜を切る
- 柳刃包丁:刺身を切る
- 出刃包丁:魚を開く・おろす
- 牛刀包丁:肉・魚・野菜と万能で、刃渡りが20㎝と長め
- ペティナイフ:果物を切る
もしあなたが、調理に対してとても前向きで、材料に応じて包丁の種類を変えるのであれば、それぞれ網羅するべきですが、一般家庭で全てを揃える人は珍しいです。
多くても2、3本といったところでしょうか。
そうなってくると、万能なオールマイティの包丁を1本持っておくといいでしょう。
上記で紹介した中で、万能な包丁は「三徳包丁」と「牛刀包丁」が当てはまります。
刃物の材質
続いては、刃物の材質です。
一般的によく使われている材質は、「ステンレススティール」ですがその他にも「セラミック」「炭素鋼・金剛鋼」などがあります。
これらは、どの材質が使われているかによって、包丁の特性が変わってきます。
まず錆にくさは
「セラミック」>「ステンレススティール」>「炭素鋼・金剛鋼」
続いて切れ味は
「炭素鋼・金剛鋼」>「ステンレススティール」>「セラミック」
といったように、包丁の材質によってメリット・デメリットがあります。
これらの情報を踏まえて、ツヴィリングの雅 牛刀を見ていきましょう。
ZWILLING(ツヴィリング)雅 牛刀の基本情報
- モデル名:「MIYABI 6000MCT牛刀」
- 品番:3407ー201ー0
- 素材:[刃部]MC63スティール(特殊ステンレス鋼)[持ち手]パッカーウッド
- 重さ:214g
- サイズ:[刃渡り200㎜]341㎜=約34㎝
- 定価:27,500円(税別)※公式ホームページオンラインショップ
価格を見て少し驚かれたかもしれません。
通常の包丁であれば、5,000円〜10,000円で購入することができますよね。
それでも、この包丁はツヴィリングの中でもミドルクラスに当てはまります。
このクラスより上のモデルには、世界一切れ味の良い包丁として有名な「ボブ・クレーマー」モデルが存在します。
価格も三徳包丁で4,4000円と高級品です。
最上位モデルは高すぎるけど、「良い包丁が欲しい」そんな方にはお勧めのモデルとなっています。
「雅」の特徴は
- ハンマーフィニッシュ仕上げの美しい3層ブレード
- 日本刀を彷彿とさせる波目の刃紋
- 持ちやすいエルゴノミックハンドル
- M63スティール(特殊ステンレス鋼)→ステンレスと鋼のサンドイッチ
があげられます。とても手の込んだ一級品の代物です。
ZWILLING(ツヴィリング)雅 牛刀のレビュー
それでは、私がツヴィリング雅 牛刀を3年以上使用してきたレビューを紹介します。
今回は、
- 切れ味
- 使いやすさ
- 見た目
- メンテナンス
- 価格
といった観点で見ていきます。
切れ味
まずは、包丁ということで切れ味から。
新品の時の切れ味はどの包丁でも同じことが言えますが、とても良いです。
力の弱い嫁でもかぼちゃ等硬い野菜をサクサク切れてしまいます。
凍ったお肉も楽チンです。熟れたトマトも潰さず形状を保ちます。
流石は日本刀の技術。あっぱれです。
使いやすさ
持ち手は握りやすいように丸みを帯びており、手に吸い付くような感覚をもたらす、「エルゴノミックハンドル」なっています。
すごく握りやすくて、力が入れやすいです。
木の感じが、滑り止めのような感覚をもたらします。
見た目
この雅シリーズは「メイドインジャパン」を前面に押し出したモデルになります。
刃物部には「雅」のロゴと日の丸。すごく映えますね。
また、ハンマーフィニッシュ仕上げと、波目の刃紋が日本刀の風格を表現しています。
持ち手のグリップエンドには「雅」と彫られており、そのブランド力を存分にアピールしています。
メンテナンス
どの包丁にも言えることですが、切れ味を保つために定期的なメンテナンスが必要です。
切れ味が良い=先端が鋭いといえますので、劣化がくることも想像つくと思います。
3年間使用して感覚として掴んでいるのは、3ヶ月に1回はメンテナンスをした方がいいです。
価格
包丁は、新品であればどんな材質でもデザインでも切れ味は良いです。
それなら安い包丁でいいやと思われるかもしれせん。
ですが、高い包丁には高い理由が存在します。
劣化のしにくい材質の使用であったり、見た目を向上させる手間など様々です。
包丁に対して、何を求めるか。
「切る道具であればいい」というのなら、手を出すべきではないかと思います。
ZWILLING(ツヴィリング)雅 牛刀の砥石での研ぎ方を紹介
切れ味の悪くなった包丁は、砥石で研ぐ必要があります。
ですが、砥石を使った包丁研ぎって難しいイメージがありますよね。
そのため、世の中には簡易に包丁を研ぐツールが販売されています。
ツヴィリングにも簡単に刃を研ぐことができるシャープナーがありますが、私はお勧めしません。
というのも、刃の先端ばかりを研いて周辺を研ぐことができないからです。
鉛筆を想像して下さい。
使用した鉛筆は先端が丸くなりますよね。
丸くなった鉛筆は鉛筆削りで削る必要がありますが、もしシャープナーを使用したとすると、鉛筆の黒い部分(芯)だけを削ることになります。
普通の鉛筆削りは、木の部分と芯を同時に削っていくのですが、芯だけ彫刻刀で削っているイメージです。
そうすると、最初は芯が多く出ているので先端を尖らせることができますが、いずれ芯が見えなくなって研ぐことができなくなりますよね。
これが包丁にも当てはまります。
シャープナーでは、包丁の芯しか研げません。
包丁の芯を出すには、砥石を使って周辺を研ぐことが必要不可欠なのです。
砥石の重要性を理解したところで、早速研ぎ方を見ていきましょう。
まずは必要なものを紹介します。
- 砥石
- タオル
- 水(霧吹きがBEST)
- 角度安定治具(必要に応じて)
砥石は、どんな物でも良いですが一般的に「中砥」「仕上げ砥」と呼ばれる砥石があると良いと思います。
今回は「中砥:#1000」と「仕上げ砥:#5000」を使用してご紹介します。
手順1:準備
- 砥石は種類によって異なりますが、水に浸漬させておく必要があるケースがあります(使用する10分前くらいから水に浸漬させておきましょう。)
- 作業台の上に濡らしたタオルを敷く
- 霧吹きに水を入れる
手順2:中砥
- 濡れタオルの上に「中砥:#1000」を載せる
- 研ぎたい包丁を刃が向うむきになるように、ブレードとハンドルを両手で持つ
- ブレードの背面(刃の無い側)に10円玉3枚が入る程の隙間をあけ、傾けながら砥石に接触させる
- 包丁を先端・中心・あごと3箇所に分けて研ぐ
- 研いだ側の裏面の刃を触り「かえり」と呼ばれる指に引っかかる感じを確認する
- 包丁の刃が手前に向くように、ブレードとハンドルを両手で持つ
- ブレードの背面(刃の無い側)に10円玉3枚が入る程の隙間をあけ、傾けながら砥石に接触させる
- 包丁を先端・中心・あごと3箇所に分けて研ぐ
- 研いだ側の裏面の刃を触り「かえり」と呼ばれる指に引っかかる感じを確認する
- 「かえり」を取り除くように刃の先端をなぞるようにして、砥石に2・3回当てる
- 中性洗剤を付けたスポンジで洗う
手順3:仕上げ砥
- 濡れタオルの上に「仕上げ砥:#5000」を載せる
あとは手順2:中砥作業と同じ。
ただし、中砥はどちらかというと荒削りであり、刃こぼれをなくす意味合いが強いですが、仕上げ砥は切れ味を向上させる為に行います。
より丁寧に行うように心がけましょう。
ポイント
- 砥石は常に乾かないように霧吹きで保水する
- 砥石上にたまる黒い液(研ぐそ)は研磨効率を上げるので取り除かない
- 各部位の研ぐ回数は均一になるように覚えておく
- 角度の保持が難しい場合は角度安定治具を用いて練習する
まとめ
ツヴィリング雅 牛刀のレビューとメンテナンス方法をご紹介しました。
ツヴィリング雅シリーズは、「卓越を極める」をコンセプトとした世界中の一流シェフや料理愛好家に愛されている包丁です。
刀鍛冶のイメージをふんだんに散りばめたデザインは男心をくすぐり、ハンマーフィニッシュの煌めきと、波目状の刃紋はとても美しく見ているだけで惚れ惚れします。
その持ち手は握りやすいエルゴノミックハンドルが採用され、力の少ない人でもサクサク素材を切ることができ、切れ味の良さから細胞を傷つけることがないので、栄養素も逃しません。
鋼の切れ味の良さと、ステンレスのメンテナスしやすさを兼ね備えたM63特殊ステンレス鋼は、切れ味の良さをある程度維持することができる、いいとこ取りの素材です。
切れ味が悪くなったらシャープナーではなく砥石を使ってメンテナンスし、長く使うことで愛着が湧き、自分の手のように扱えるようになります。
そんな一品、決して高くないと私は思います。
ぜひ参考にして、自身の手となる道具を探してみませんか。
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